2,手術中


2、手術中
  感染予防、また術後しばらくシャワーを浴びられないこともあるので、シャワーを浴びて、貸し出しのオペ着に着替える。パンツはそのままか、専用の使い捨てパンツを購入する指示があることも。私は常に越中褌なので、手術の時もそのままT字帯として履いていく。

 手術室

 手術室に入ってから、麻酔科医が腕に点滴の針を入れることもあるが、病棟で看護師が点滴用のルートを取ることもある。大方はストレッチャーか車椅子、または看護師と一緒に歩いて手術室へいくこともある。国内の病院であれば申し送りは厳密に。病棟と手術室で看護師同士がチェックを行うので、オペ台へ上がるまでに、2,3回はフルネームを言わされる。オペ室へ入ったら、あとはお任せ。たとえ海外のオペであっても通訳が必須の場面もないので、ボディランゲージでどうにかなる。    SRSをするような病院は、国内でも、オーストラリアでも、タイでも、医薬品や医療資材は同品質。衛生状態も良好なので、その点は心配ない。上ったら、左右から血圧計を腕に巻かれ、酸素飽和度を計測する端末を指へ挟まれ等るとスタッフは忙しいが、患者は楽しんで観察しておくとよい。
 全身麻酔をする場合、まずは点滴の針から薬液を入れて意識を失わせる。その後、患者の状態 に合わせて麻酔科医が使う薬剤を投与する。ちなみに、心臓から出た血液は、およそ1分で全身を循環して心臓に戻る。そのくらい血流は速い。なので、「入りますよ」と麻酔科医から(注射するのは麻酔科医)言われた瞬間に、針の入った部分から血管に沿って、熱いような感覚が上へ向かってくる。静脈を伝って心臓に戻るので、この経路が肩に来た瞬間に(一瞬で心臓→脳へ到達)四肢が動かなくなり、意識が遠のく。あとはお任せコース。

 
 

 

 

 

 

 

 

他の麻酔としては、術後の疼痛管理に広く用いられている「硬膜外麻酔」がある。手術台の上で横になり、背中を丸めて硬膜外腔に鎮痛薬を注入される(右図)。脊髄の痛みを伝達する神経に作用し、これを遮断することで鎮痛効果が得られる。国内の乳房切除、乳房形成でこの硬膜外麻酔をするところもある。術後もチューブを留置しておくことで、持続的な鎮痛効果が期待できる。

 尿道瘻孔のオペをする時には「腰椎麻酔」をした。針を刺す部位によって、より脊髄に近い部位へ効かせることができる。脊髄腔に針を刺すバージョンとは別に、手の静脈へ留置した針からも持続的な薬液注入で、疼痛コントロールをすることができる。術後の疼痛管理という点で、海外(特にタイ)では詳しくないが、タイではモルヒネを持続注入することもあるらしい。副作用として便秘が生じやすい。術後はただでさえ、麻酔の影響もありイレウス(腸閉塞)になり易いため、注意が必要。                                   

コラム -硬膜外(腰椎)麻酔中に足が動く-

脊髄の神経には自律神経-知覚神経-運動神経があり、この順に太い。 麻酔が効いてくるのも、この「細い」自律神経からだが、麻酔が切れるときは「太い」運動神経から効果がなくなってくる。   尿道瘻孔のオペで「腰椎麻酔」をした時は、3時間ほど経過して麻酔が切れてくると、足が動かせるようになってきた。手術が終わりに近づいた時には、膝も動かせるようになっていた。それでも、上述の特長から、触られていることは分かるが痛みは全くない。神経って面白い。

○人工呼吸器 
全身麻酔をしている間、意識は完全に無い。筋弛緩剤も投与しているので、自分で息はできない。そのため、意識を失わせる薬の投与前に、挿管をする準備万端で、別の医師が横でスタンバイしている。それから管を口から入れて、のどの奥で小さな風船を膨らませておく。意識がない間は、ずっとその管を入れておく。柔らかい粘膜に硬いチューブが当たっているので、そこが炎症様症状になることで、術後にのどの違和感や声が出しにくいこともある。2日もすれば消失するので、心配ない。